RPA (Robotic Process Automation)とは、コンピューター上で行われる業務プロセスや作業を人に代わり自動化する技術です。人間が繰り返し行うクリックやキーボード入力など定常的な業務が自動化できることから、仮想知的労働者(デジタルレイバー)とも呼ばれています。
少子高齢化の進行により、日本の生産年齢人口(労働力としての中核をなす15~64歳)の減少は、1995年をピークに減少傾向にあります。総務省が発表した住民基本台帳に基づく2018年1月1日時点の人口動態調査によると、日本人の総人口は1億2520万9603人で、9年連続で減少、減少幅は調査以降で最大になりました。また、生産年齢人口は初めて全体の6割を割りこんでいます。
日本の生産年齢人口の推移
出典:総務省 平成29年版 情報通信白書
これより、企業にとっては人材確保がますます困難になり、働き手の奪い合いになることが考えられます。また、企業の生産力の面では、生産年齢人口の減少により生産量、生産スピードの低下から 国際競争の中で生き残るのが難しくなってくると予想されます。ある調査では、日本のGDPは世界で10位まで低下するとも予想されています。では、この生産年齢人口の減少にどう取り組むべきでしょうか? それには、何らかの方策により労働力を増やさなければいけません。そこで注目されるのが生産年齢人口の減少を補完する新たな労働力として、ロボットによる自動化、つまりRPAの活用なのです。
前述した生産年齢人口の減少問題に関連しますが、この問題を解決するには、労働力を増やすのと同時に、労働の効率化を推進する必要があります。しかしながら、労働生産性の国際比較したデータを見ると、日本の労働生産性はOECD加盟34カ国のうち21番目です。また、G7(先進7カ国)に絞って比較すると1994年以降、20年以上最下位です。
出典:公益財団法人 日本生産性本部 労働生産性の国際比較
この労働生産性は、労働者一人がいくらの価値「付加価値」を生み出したのかという指標です。ここでもまた、今まで人間が行っていた付加価値の低い事務作業、反復作業をロボットで代替させることで労働者一人あたりの生産性を向上させることができるRPAに注目が集まっています。
RPAとは、ロボットがコンピューター内で人間の行動をシミュレートしてビジネスプロセスを実行することを可能にする技術です。RPAロボットは、ユーザーインターフェイスを利用して、人間と同様にデータを取得し、アプリケーションを操作します。ロボットはオペレーション内容を解釈し、反応を誘発し、他のシステムと通信して、大量の反復作業を実行します。RPAソフトウェアロボットは眠ることも休むこともなく、間違いもなく正確迅速に処理し、結果的に従業員不足を補い、生産性を向上させます。
RPAとはどのように動くのか?
RPAロボットはアプリケーションにログインし、ファイルとフォルダを移動し、データをコピー&ペーストし、フォームに記入し、文書からデータ抽出し、ブラウザをスクラップします。
以下の動画では、UiPathのRPAとSalesforce の自動化のデモを紹介しております。
実際の画面にて、RPAの効果をご覧ください。
RPAは短期間でROI改善効果を出しビジネスの競争力を高めることができます。RPAは、導入が容易であり、様々なシステムとシームレスに連携し、組織のワークフローを変換し合理化することができます。RPA導入ロボットは絶え間なく進捗状況を報告しますので、戦略的に改善しながら、運用上およびビジネス上の予測可能性を高めることができます。
1. ルーティン作業の代行 |
今まで人間が行っていた、反復的かつ付加価値の低い業務をRPAが人間より正確に早く遂行します。人間はRPAの管理とRPAが対処出来ないより創造的な業務を担当します。 |
2. 業務生産性向上 |
業務における質、コンプライアンス、安全性、持続性を向上することができます。また、業務を迅速に遂行する事で組織としての処理能力向上と業務生産性の向上も実現します。 |
3. 最速のROI |
UiPath RPAは生産性が優れ、かかる経費も大幅に削減できます。ロボットの仕事は常に自律的で、エラー防止に効果があります。大半の組織が12ヵ月以内にすぐれたROIを実現しています。 |
UiPathのRPAは、ロボットで自動化できるワークフローを作成する「UiPath Studio」、ワークフローを実行する「UiPath Robots」、作成したロボットの稼働状況を統合的に管理する「UiPath Orchestrator」によって構成されます。
RPAの導入は、IT部門ではありません。人の作業を代行するためユーザー部門によって導入されます。実際に使用するユーザーに使いやすく設計されている必要があります。ワークフローを作成する「UiPath Studio」はコーディングを必要とせず、分かりやすいユーザーインターフェイスで迅速に開発、導入をすることができます。また、増えすぎたロボットには、管理、統制をする必要があります。「UiPath Orchestrator」は、ロボットの監視、管理、ワークフロージョブの管理、ユーザ管理・監査証跡など様々な機能を一元管理することができます。
UiPathのRPAは、サーバーにインストールして開発、実行、管理を行う「サーバー型」にも、個々のPCにインストールして開発、実行のみを行う「クライアント型」にも対応しています。さらにTask Miningを用いることで、日々の業務からRPA化しやすい業務を自動的に発見することができます。また、API連携により様々なテクノロジーパートナーのアプリケーション(SaaS)と連携することが可能です。
UiPathは日本を重要拠点と考えており、日本語によるサポート体制を強化しています。ユーザーに、より直感的に理解して頂くよう、製品の日本語対応も行っております。また、セミナー、研修制度も充実しており、UiPathを学べる動画「ビデオチュートリアル」や、オンライン無料トレーニングコース「UiPath アカデミー」のほか、UiPath利用時に困った点やバグ報告などが確認できるコミュニティ「UiPath 日本語フォーラム」もあり、UiPathには学習・サポート環境が豊富にあります。
生産年齢人口の減少(一億総活躍社会の実現)に端を発した「働き方改革」ですが、在宅勤務、テレワーク、長時間労働の是正など、小手先の労働環境の改善のみに囚われがちです。国や自治体は、このようなフレームワークを作ることはできますが、実際に企業が考えるべきことは、「働く環境」もさることながら、「働く内容」を見つめ直す必要があります。RPAを導入することにより、ルーティン作業はRPAに行わせ、よりイノベーティブな仕事は人が行うことで、社員のモチベーション、企業への定着率も高めることができます。また、データ変換等を任せることで、APIによるSaaS連携、AIを活用した業務の高度化にもつなげることができます。是非、RPAを活用した「働き方改革」を検討してみてはいかがでしょうか?
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